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織り機の種類 | |||
1) 原始的な織り機 ・経糸おもり織機 二本の立ち木の間に水平に渡した棒からたくさん経糸を垂らし、それぞれの経糸(または経糸の束ごと)に石などの重りを括り付け、現在の竪織り機とは異なり、上から下に向かって織り上げるそうです。 緯糸は、手指で経糸の間に挟み込んでいたようですが、後に木切れを使って差し込むようになり、この木切れが杼に変化していきます。また、一本の緯糸を通すのに経糸を一本ずつ持ち上げ、糸の通る隙 間を作っていました。やがて、経糸を張るようにする水平の開口棒が作られ、糸が通る事のできる杼口を作る工夫が生まれていきます。そして、古代ギリシャの機では、織り終わった布を巻き取るための ビームが作られるようになり、長い布を織る事が可能になりました。 例: ・アンギン織(編)機 古代から織機には、タテ糸が水平に近いタイプと垂直のタイプの竪型がありました。タテ糸に錘を下げる方式もアジアや欧州に見られますが、新潟県十日町地方に残るアンギン織(編)は長いものは織ることができません。 ・むしろ織(編)機 竪型の一種で、むしろを作るのに使われたものです。なお、「織り」と「編み」は全く違う組織ですが、日本では「むしろを編む」のような言い方の方が一般的です。 2) 地機(腰機) 以前の織り機は、機台がなく、筬は一番後ろで経糸の幅と間隔を一定にするために使用されていました。 |