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絹糸の太さ(デニール)と糸番手について」

織において、一番大切で理解しにくのは「糸の太さ」です。特に糸の太さが解らないと筬の羽数を決める事が出来ません。(糸の太さに対して、筬の間隔が適切でなければ織物を織る事が出来ません。)糸の太さは、その直径断面積で表現するのが一番良いのかも知れません。しかし、天然繊維の断面は均一では有りません。
糸は、繊維を収束して撚糸されたものです。よってその断面を計算する事は容易では有りません。よって実際は、糸の太さは、「その長さと重さの関係を計算」して表示しています。

1)絹や化合繊の場合
長さを一定して計算する「恒長式でデニール表示」を行います。

注:番手糸の太さを表す単位。恒重式番手と恒長式番手に大別される。

「恒重式番手」
単位・重さあたりの長さとして計算する糸の太さ表記法
標準となる重さを決め、決められた重さに対して長さを標準化する。この長さの標準により番手が決まる。
例として、[重さ1ポンド]→[長さ840ヤード]=[1番手]という基準を決め、重さを変えず長さが変わる事によって番手を設定する。従って、糸番手は重さに対して反比例する事となり、番手が大きくなれば糸の太さは細くなる。

「英式綿番手」
綿糸または綿紡績方式で製造された糸に対して使用される。
単位重さ1ポンド(453.6g)あたりの長さが840ヤード(768m)のものを「一番手」といい、糸の太さが細くなると番手数が大きくなる。
綿糸、絹紡糸   番手=英国方式  標準重量=1ポンド  標準長=840ヤード

「共通式番手(メートル番手)」
毛(ウール)糸、特に梳毛紡績方式で製造された糸に対して使用される。単位重さ1000gあたりの長さが1000mのものを「一番手」といい、糸が細くなると番手数も大きくなる。
毛糸、梳毛糸、紡毛糸   番手=メートル方式   標準重量=1000g  標準長=1000m