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3)糸つむぎ(真綿紬糸の例)
真綿は、端をツクシと呼ばれる道具に引っ掛けて、糸を引き出してオボケにためていきます。これを糸とり・糸引きとも呼んでいます。糸を左手で引き出し、その都度唾をつけながら右手で捻りを加えて糸の太さを揃えます。

4)管巻き (ボッチあげ)
ボッチから糸を管に巻き取る作業を言います。

5)綛揚げ
管に取った糸はアゲワク(揚枠)に巻きとった綛状にします。これを糸揚げ・枠揚げなどと言います。これは、糸を一定の輪に束ねる為に行い、束ねる事で糸を扱い易く糸の長さを計算し易くします。


4.生皮苧糸(きびそいと)

自動繰糸機生糸を作る時、繭の1本の緒(いとぐち)を見つける為に繭の上皮をずるずると引き出します。ずるずる引き出だし巻き取った糸が、生皮苧糸・試(ちょし)と言います。試は、セリシンが付 いた未精錬糸の段階ではバリバリしており麻の様な感覚で使用できますが、精錬を行う事によりふっくらした艶のある絹糸に変化します。普通は、副蚕として裁断され、絹紡糸の材料になります。下村ねん糸では再繰して綛糸(かせいと)として絹糸としています。


5.絹紡糸(けんぼうし)

穴あき繭・汚れ繭・不良繭・製紙工程における屑物的な繊維を総称して「副蚕糸ふくさんし」と呼びます。その副蚕糸を原料として、短い繊維に切断しカーディングし綿状にした物をペニーと呼びます。 このペニーを紡績の機械にかけると紡績絹糸すなわち絹紡糸となります。絹紡糸の原料であるペニーは、ウール等の原料と混紡が可能で面白い素材となりえます。

注:カーディングとは カーディングの目的は繊維を薄く均一にする作業で、(棘がついたロールで少しずつこすりとるという方法が取られることが多い。)手法には手作業と機械とがあります。また、繊維を櫛で均して繊維方向が揃った綿状の塊にする作業の為、梳綿・カード処理 (Carding) とも呼ばれます。