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服 地 ブラウス地なのか、ジャケット地なのか、という服地の用途で糸の種類・太さが決まります。それぞれの糸の持つ表情と、経糸・緯糸の組み合わせを考慮して染織、他の織維との交織などが考えられますが、服として仕立てる事を考慮して経糸・緯糸の密度を選びます。手紬の糸や節糸を上手に使う事で手織りの味を持った服地になります。 ニット 今まで毛糸屋さんで販売されている絹糸は、ほとんど野蚕のタッサー フィラメント糸で双糸や三子糸でシルクと表示されています。それは糸価格、家蚕糸の代用品としてのシルク タッサーシルクとは表示せず、網目がダラッと伸びてしまわない様にギシギシに編みこまれています。 絹は、ツルツルした光沢に有る繊維ため、ウールのスケールや木綿の捩れなどが無く、編物にすると繊維にひっかりが無い為、洗うとダラット伸びてしまいます。絹を光沢のある強い糸として使用する場合には、ツルツルのフィラメント糸が適しています。しかし、光沢では劣りますが、ウールや木綿糸と同じ紡績での絹糸・絹紡糸・絹紡紬糸の方が安価なニットには適しているかも知れません。ただこの場合にも、伸縮性は殆どなく編みずらくなりますが、完成品は夏さわやかで、冬は1枚上に羽織る事で大変暖かく、1年中楽しめるメリットも有ります。 タぺストリー 絹糸を使用する限り、その絹らしさが作品に出なければ高いシルクを使用するメリットは無くなります。太目で味のあるキビソ糸の精錬糸などは比較的安価であり絹らしさを残した糸です。絹糸の世界では、手紡ぎの糸や素朴な糸が市街糸として残っています。また、未精錬糸も朝感覚で使え、科学染色は勿論の事、草木染色においても綺麗に染色可能です。それらのメリットを生かして、経糸は少し太めの双糸などが使い易くその中でもタッサーいとなどは比較的安価でお勧めの糸です。緯糸は、キビソ糸・真綿紬糸。手紡ぎ糸・タッサー糸・絹紡糸などが良いかと思います。 |