戻る 次へ



「撚りの方向」 撚りの方向は、織物の表面の光沢や摩擦係数などに影響を与えます。
右撚(S撚)・左撚 (Z撚) 「撚り数回数」撚り数の単位はT/m、糸1メートルあたり何回転したかで表します。
甘撚 500T/m以下
中撚 500~1000T/m
強撚 1000~2500T/m
極強撚 2500T/m以上

「撚り姿」
1、片撚糸・・ 1本または2本以上の糸を引きそろえ右撚か左撚をかける。
2、諸撚糸・・ 片撚り(甘撚、中撚)のかかった糸を2本以上引きそろえ、さらに片撚りと反対方向の撚りをかける。
3、駒撚糸・・ 片撚り(強撚)のかかった糸を2本以上引きそろえ、さらに片撚りと反対方向の撚りをかける。
4、壁撚糸・・ 片撚りした太い糸と、撚りをかけていない細い糸を引きそろえ、片撚りと反対方向の撚りをかける。
5、飾撚糸・・ 壁撚糸をさらに何回か繰り返すことにより、糸に玉部(ノット)や輪節(ループ)などを作る。



注:生糸から撚糸までの工程について
2~3が製糸工程、4~7が撚糸行程。7の綛あげ行程が終了した「生糸撚糸」や「玉糸撚糸」という事で、未精錬のまま麻感覚で使用する事も有りますが、普通は精錬を行い絹糸らしい糸にします。そして草木染 等で加工して織り糸・編み糸として活用されます。

A)座繰り方式
岡谷式(諏訪式)座繰り    ・・・ 主に生糸を引く
上州方座繰り(横引き座繰り) ・・・ 主に玉糸を引く

B)自動繰糸方式(規格生糸を引く)
1繭の選別  → 正蚕・玉糸・汚れ繭 等の不良繭を選別する、
2自動繰糸機 → 煮繭した後に糸を繰る行程(乾繭7~15粒位を目的繊度に合わせて引く
3再繰行程  → 原糸の綛あげ行程
4原糸    → Ⅰ括5キロ×6括単位として出荷される。
5糸繰り   → 原糸を小枠もしくはボビンに巻き取る。
6合糸    → 巻き取られた糸を目的の本数に合糸する。
7撚糸    → 糸に撚りをかける。
8綛あげ   → 綛に挙げる。未精錬の撚糸の状態。