戻る | 次へ |
A 天蚕(テンサン) 山繭とも呼ばれる日本原産の野蚕です。幼虫も繭も大変美しい緑色で全国各地に生息しています。食樹は、中国柞蚕とほぼ同じクヌギ・カシ・ナラ等です。その特性は、柞蚕に準じ、セリシン率は約16lと柞蚕と家蚕の中間となっています。 B ムガ蚕 インドアッサム地方にのみ生息し茶系の繭を作ります。淡茶系の繭ですが、煮繭して糸を引いている間に茶金色の光沢のある糸になます。インドではサリー用の布に織られる為、布としての入手は可能ですし、糸として入手も最近では可能になりました。 Cエリ蚕 ヒマの樹を食樹する為、ヒマ蚕とも呼びます。インド・中国等で飼育されている野蚕で、珍しく白い棉の様な繭を作ります。煮繭して一本の糸として繰糸する事は出来ませんが、繭精錬してチャルカ等の手紡ぎ機で手紡ぎするか、もしくは、短い繊維に裁断を行い紡績して絹紡糸にします。 D ヨナグニ繭 世界最大の蛾として知られています。沖縄県与那国島を北限として台湾等に生息し、茶褐色に繭を作ります。沖縄県の天然記念物である為に、染織への活用には繭を使用できず、出ガラ繭を使用する様になりました。 |