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ついた 部分だけが染まらず、白いまま残り絵柄が浮かび上がります。 注:琉球藍 台湾・東南アジア原産の琉球藍は、蓼藍・インド藍とは違う植物で、キツネノマゴ科の高さ50~80センチ、葉は卵形で先が尖り、夏には淡紅紫色の唇形の花を穂状につけます。また、日本では鹿児島や沖縄で栽培され ます。そして、琉球藍は沖繩で古くから栽培され、夏から秋に茎・葉を刈り取り、藍染の染料として使用する沖繩伝統染織にとって欠かせない染料です。福木・蘇芳・楊梅などを顔料とし、腥臙脂朱(しょうえんじしゅ) ・石黄・墨・胡粉などを用い、色止めの顔料は豆汁で溶き、染料には明礬を混ぜ、顔料で下塗りをしてから染料を重ね塗りします。 6)藍染の歴史 初めて藍染が発見されたのはインダス文明と言われ、日本へは1500年前に中国から朝鮮を経由して伝来しました。平安時代に上流貴族が身につける高価な色彩として重宝され、鎌倉時代に武士が鎧の下に着用す る習慣が定番化していきました。そして、江戸時代には庶民の間に普及するようになります。 7)藍染めの産地 藍染めの産地は、世界に点在しています。代表的な産地で有名なのは、中国やインドシナ半島で、日本は徳島県や北海道が挙げられています。 参考:歴史 ― 飛鳥時代~奈良時代 ― 奈良時代に中国から朝鮮半島を経て伝来。最初に栽培したのは出雲族で、種類は蓼藍だったと言われています。 1)法隆寺や正倉院に布類が多数保存され、藍染作品としては正倉院の「縹地大唐花紋錦(はなだじおおからはなもんにしき)」で、琵琶を入れる袋の残片の一部に淡い藍色をベースに10 色もの藍を配色されています。 2)藍染による青は、位色(位に応じて定められた服の色)の中で、天皇の官位12階6 色のうち第2位とされ、上層貴族階級の人々は藍染めの絹の衣類を着ていました。 3)729年~749年 この頃に出雲族が藍の摺染技法を習得し、播磨へ伝えました。(出雲風土記より) |