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2)葉に水をかけ高く積み上げ、ムシロで覆い、3ヶ月程室内で寝かせます。その日の天気や気温を見ながら「水をかける・撹拌する」繰り返すと高温になり
発酵し、湯気が立ち上がります。そして、蓼藍が発酵した状態を「蒅」 と呼びます。 3)蒅の染液が入った藍甕は、土中に埋め水・蒅・石灰・小麦粉・糖・酒 等を加え、温度を30度程に保ちます。暫くすると微生物が働き発酵し、1週間程で堆肥の様な匂いがして完成します。 4)上部に泡が盛り上がった頃が染め頃です。これを「藍の花が咲く」と呼びます。 そして、この染液を作る一連の工程を「藍建(あいだて)・藍を建てる」と呼びます。出来上がった蒅は、そのまま染液に使用、水分を飛ばして固形にして藍玉(あいだま)に加工します。また藍玉を加工する事で 貯蔵が可能になり、遠方への運搬も可能になりました。(徳島で作られていた藍玉は、高知県の野根海岸の砂を混ぜて作られました。この藍玉は、海岸の砂に含まれる塩分が腐敗を防ぐと言われ、江戸時代には全国 各地の紺屋で取引されました。) 染め方 天然素材の糸や布を染液に浸け染めた素材を良く絞り、空気に触れさせる様に水に浸けます。最初は黄緑っぽく染まりますが、藍染液が酸素と化学反応し青く染色していきます。さらに、繰り返し「染めと洗い」の 重ね染めをする事で薄い青から濃く深い藍色になっていきます。(化学反応により染まり易くなるという理由で、大豆汁(こじる)に浸ける場合もあります。) 天平時代の「天平の三纈(さんけち)」と呼ばれる染色技法について 1. 夾纈 「夾」は「はさむ」という意味です。まず、2枚の版木で生地を挟みます。版木には穴が開いていて、そこから染料を注ぎ込み布に染料がしみ込み版木挟まれている部分は染まらずに柄となります。 2. 纐纈 「纐」は「しぼる」という意味です。生地を糸で括ったり、縫ったりする事で防染を行う染色です。 3, 臈纈 蝋を熱で溶かし、布に塗布し防染する技法です。また、絵柄の切り抜き型を作り、布に型を合わせて蝋を塗布し染色する・筆に蝋をつけて水墨画の要領で柄を描いて染色する 等の技法で、染液に浸けると蝋が |