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な行 *棗 クロウメモドキ科の落葉喬木で、ヨーロッパ南東部から中国北部が原産です。果実を乾燥させ、刻み、煎じて染液を作り染色に使用すると茶系統の色になります。 に行 *肉 桂(にっけい) クスノキ科の常緑高木で、インドシナが原産です。日本へは享保年間に中国から輸入され、盛んに栽培されました。樹皮を染材とし、塩化第一錫で媒染すると明るい赤茶色・硫酸銅で媒染すると渋い茶色に染色出来ます。 は行 *黄 櫨(はぜ・うるし) ウルシ科の落葉高木で、沖縄以南に分布し、樹皮は灰褐色です。黄櫨は、黄櫨の木・琉球櫨・蝋の木とも呼びます。そして、幹材の染液で黄色、葉を使って萠黄、青味の鼠、樹皮は松皮と五倍子(付子)とを合わせて黒、また 木片と蘇芳(すおう、蘇枋)の煎汁に米酢と灰を加えて染め出す「黄櫨染(こうろぜん)」などの色が染められます。 注:黄櫨染 黄櫨染とは、櫨(はぜ)の樹皮と蘇芳(すおう)から染められた色で「黄色がかった茶色」・「赤みがかった黄色」と言われる黄色と茶色の中間の色で、嵯峨天皇以降の天皇の袍(ほう)の色とされてきました。 黄櫨(はじ)の樹皮に、蘇芳(すおう)の心材、灰汁(あく)、酢などを混ぜて染めたもの |