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注:大島紬
染色に使用する車輪梅は、古木ややせ地に生育した方が適切で葉を取り除いて細かく切り、10時間以上煮出した液を染料として使用します。タンニンを含む染液を絹糸に 染着させた後、 鉄分を含む泥田の 泥水に浸漬し、 後媒染する方法で黒褐色になるまで繰り返し染色します。また、大島紬の特徴的な色「烏の濡羽色」といわれる艶のある黒色を染めるためには、染め 回数を60回以上は繰り返し行います。


*忍草
シノブ科の多年生のシダです。忍草の葉を石の上に置き、その上に布を広げ叩き、葉の汁を布に染め付けます。この方法を「忍染め」と言います。また、「古今集」にある河原左大臣の 「陸奥のしのぶ文字 摺り誰ゆえに 乱れ初めにし我ならなくに」・伊勢物語 (10世紀中頃)に、「男の着たりける狩衣の裾をきりて、歌を書きやる。その男、信夫摺の狩衣をなむ着たりける。」 と詠われています。
注:忍染め
忍草の葉を布帛に摺りつけて染めたもの。その模様の乱れた形状から、「信夫摺」ともいう。信夫綟摺、忍文字摺(しのぶもじずり)、志摺(しのぶずり)ともい われる摺染めの一つで、忍草の葉を布に摺りつけ、その 色素で染めたもの、あるいは染めることを言います。

*白 樺
カバノキ科の落葉高木(喬木)で、山地の日当たりのよい場所に生え、樹皮を 染材として利用します。硫酸銅の媒染で渋い黄茶色・塩化第一鉄の媒染で青鼠色に染まります。


す行

*蘇芳(すおう)
サパン・ウッドとも呼ばれるマメ科の落葉小喬木で、インド・マレー半島地域が原産とされています。樹高が4m程度で、春に小さな蝶形花を咲かせます。日本には飛鳥時代に中国から渡来しました。 そして、幹で染液を作り、赤色染料として用いられていました。この赤色染料は、「ブラジリン」という物質