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主な植物染料と媒染剤の例 | ||||||||
あ行 *阿仙 インド原産のマメ科の喬木で、熱帯地方の各地で栽培されています。(別名アカシア・カテキュー)この幹材の煎汁を煮詰めた液を「ぺグ阿仙薬」と呼び、ビルマやタイで生産されています。 日本には、鑑真和上が中国から持って来たと言われています。阿仙の成分は、カテキン・タンニン酸・ガンブリン 等 のアルカロイドを含んでいます。また、羊毛,木綿などを黄褐色に染 める染料として使用されてきました。媒染剤によって以下の様に色が変化します。
*茜 アカネ科に属する多年草の染料植物で、蔓性で、秋に小さな淡黄色の花を咲かせ、赤い根をつけます。日本へは2〜3世紀に中国から移植されました。日本茜のほか、中国茜、西洋茜、 インド茜などが挙げられます。染色に使用する「インド茜」と「日本茜」はハート型をした4枚の葉を輪生し、「西洋茜」は6枚の葉が輪生することから「六葉茜」とも呼ばれています。「日本 茜」は、日本在来種で、根は古代から草木染めに使用され、茜染と呼び、染色した色を茜色と呼びます。(現在は、インド茜か西洋茜を使用しています。)そして、茜は「赤根」の意味で、その 根を煮出した汁にはアリザリンが含まれています。同じ赤系色の緋色もアカネが主材料で茜染の一種です。茜染の色素は根に含まれ、紅色は無色の色素で酸化すると赤色に変化し、酸化が進むほ ど赤が濃くなります。(光酸化と脱水素酸化の相乗効果で、 |