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この場合、必ずしも「地と文」の両方が綾織(綾地綾文綾)とは限らず、平地に「綾で文を表したもの(平地綾文綾)」も「綾」と呼んでいます。 (法隆寺裂には平地綾が多く、正倉院裂では綾地綾が主体)
注:織物の三原組織
織物の組織は、色々な種類があります。織物は、基本の三原組織に組織点を加えることによって変化がある生地になります。ほとんどの組織は、大きく3つの基本に分かれます。その3つの基本の組織 が「織物三原組織」です。織物三原組織は、平織り(ひらおり)、「綾織」(あやおり)、「繻子織」(しゅすおり)の三つです。

 

1)平織
最も単純な組織で、織方も簡単です。経糸と緯糸が交互に組み合わされています。他の組織よりも組織点(経糸と緯糸が交わった部分)が多いので丈夫な布となります。平織の生地は、紬・お召・絣 ・縮緬・羽二重・上布・キャラコ 等。また、地模様が出来ません。
*例
紬は、平織りで組織点が多いので丈夫です。また、地模様が出来ない平織りの技法で織られるため、糸を染めて、その糸を組み合わせて織ることによって柄を出します。