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生糸から絹製品が出来るまで

製糸工場から出荷された生糸は、様々な工程を経て加工され絹製品となります。

(1) 撚糸
生糸を1本または2本以上を引きそろえて撚りをかけます。これを撚糸といいます。撚りをかける主な理由は、以下にになります。
生糸は1本1本が細くて扱い難い為に、撚りをかけて扱い易くする。
生糸を合わせる事で「糸むら」を無くして太さのそろった糸にする。
糸に強伸度、弾性をつける。
織物、編み物になった時に外観・感触 等に効果を与える。

(2) 精練
生糸からセリシン(タンパク質)その他の不純物を取り除くことを精練といいます。セリシンを取り除くことにより、生糸(白生地)が柔らかく、艶がでます。
精練は、生糸の状態で行う場合(先練り)と織物(白生地)にしてから行う場合(後練り)の2通りあります。また、ぬるま湯から沸騰水に薬剤を添加して行われます。
精練には次の5つの方法があります。

1.セッケン精練
セッケンを使用して行います。アルカリ精練と比較して明度が高く、白度に勝り、光沢や浸透性に優れていると言われています。

2.アルカリ精練
炭酸ナトリウムなどのアルカリ性ナトリウム塩水溶液を使用して行います。セッケン精練より短時間で処理できますが、過精練に注意する必要があります。