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首里手縞(しゅりてじま)


沖縄県那覇市首里当之蔵で織っています。
特 徴 
格子縞に琉球絣を配した絹織物です。1反に、5−7色の糸と紅白、もしくは紺白の2色を撚り合わせた糸(ムディー)を経緯に織り込みます。紅白の糸(ムディー)のある手縞は、祝着用・紺白の糸(ムディー)は、 日常用または法事用として用いていました。絣部分の色によって、白玉(絣部分を白抜きしたもの)・黒玉(白地に色#絣のもの)・色玉(色地に色彩絣のもの)の3種類に分けられます。また、特殊な織りとして「藍の生葉染手縞」 が有ります。(「首里生藍手縞」参照)。 琉球王朝時代の、王族や上流士族階級の女性用着尺地として使用されました。

変 遷
15世紀「尚氏」が沖縄全島を統一し、首里が琉球王朝の首都となり沖縄染色の中心地となりました。琉球王朝は、中国・朝鮮・日本を始めシャムやジャワなどの南方諸国とも盛んに交易を行った事から王候貴族など の衣装に外国文化の影響が色濃く現れました。この様な輸入文化は、やがて沖縄独自の文化と融合し新しい染織文化を生みだして行きます。


首里生藍染手縞(しゅりなまあいそめてじま)

沖縄県那覇市首里で織っています。
特 徴
原始的な染色法で糸を染めた絹織物です。琉球藍を発酵させずに生葉で糸を染めています。絣入り格子柄を絽や紗に織り上げます。

変 遷
首里に古くから伝わる染色法です。「藍の発酵建て」は、奈良時代の頃が起源と言われている為それ以前の技法が現在でも続いていると言えます。

染 色 法
*鉄鍋に張った50−60度のお湯に藍の生葉を漬けて、色素を抽出する。
*溶液が冴えた淡藍色になったら葉をとり出す。
*この染液に糸を浸し、絞って風を入れる。
*この工程を14、5回繰り返し、好みの色調に染める。
*絣くくりをして植物染料で染める。