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石 川 |
加賀友禅(ゆうぜんぞめ) |
加賀独特の染め技法である「梅染(うめぞめ)」が15世紀中頃の文献に記述が有る事から加賀友禅の始まりは、「梅染(うめぞめ)」と言える様です。 「梅染」は、加賀御国染と呼ばれる兼房染や色絵、色絵紋の技法として確立し、色絵紋の繊細な技法は、加賀友禅の原点と言われています。これらの染め技法がほぼ確立した後に「宮崎友禅斎」によって発展期となります。友禅斎は、江戸中期に京都から金沢の御用紺屋棟取・太郎田屋に逗留し、御国染の意匠の改善や友禅糊の完成など加賀友禅の基礎を生み出します。 注:宮崎友禅斉 京都で友禅染を始めた人物で、金沢で晩年を過ごし、友禅の指導を行ったと言われています。 「加賀友禅の特徴」としては、 ・「加賀五彩」とよばれる臙脂・藍・黄土・草・古代紫の五色で構成 (京友禅より沈んだ色調) ・写実的な草花模様を中心とした絵画調 ・武家風の落ち着きのある趣(京友禅より沈んだ色調) 「加賀友禅の技法」は、 ・「線の太さやぼかし・虫喰い」などの表現で自然美を描き出す ・糸目糊を使用する (挿色の防線が主目的であり、水で洗いおとすと草花の葉筋や水の流れなど繊細な白い線が浮か びあがり装飾効果を出す。) 「伝統工芸品としての特徴」は、 ・手描友禅にあっては、次の技術又は技法によること。 (1) 色彩及び図柄は、「加賀五彩」を基調とした絵画調とすること。 (2) 下絵は、「藍花」を用いて描くこと。 (3) のり置きには、「糸目のり」を用いること。 (4) 黒色に地染をする場合には、伏せのりをしないこと。 (5) 刺しゅうをする場合には、「加賀刺しゅう」によること。 ・板場友禅にあっては、次の技術又は技法によること。 (1) 型紙は、柿渋を用いて手漉き和紙をはり合わせた地紙又はこれと同等の地紙に友禅模様を彫刻したものとすること。 (2) 型付けは、手作業により柄合わせをすること。 ・生地は、絹織物とすること。 |