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*注 伝統工芸としての特徴 「生平にあっては、次の技術又は技法により製織された生織物とする」 ・たて糸には、ちょ麻糸を、よこ糸には「手もみ」の大麻糸を使用した平織りとする。 ・よこ糸に使用する糸は、水に浸す。 ・ 製織には、「いざり機」を用いる。 「絣織にあっては、次の技術又は技法により製織されたかすり織物とする」 ・先染めの平織りとする。 ・かすり糸は、よこ糸又はたて糸及びよこ糸に使用する。 ・かすり糸のかすり及び耳印を、手作業により柄合わせ及び耳合わせをし、かすり模様を織り出す。 ・かすり糸の染色法は、「羽定規」を用いる「櫛押なせん」又は「型紙なせん」による。 ・しぼ出しをする場合には、「手もみ」による。 「使用する糸は、ちょ麻糸又は「手もみ」の大麻糸とする」 *注 「上布」とは 江戸時代・藩侯や幕府への上納品として用いられた事から名付けられたそうです。近江の麻布の起源は、神宮や幕府へ献上品として、宝徳元年(1449)高宮布として生まれました。 弘治元年(1555)、金剛輪寺の「下用帳」に佐々木氏の元服用に麻の紋服が秦氏によって織られたと記されています。また、多賀大社所蔵の文書には豊臣秀吉が、朝鮮出兵の際に 神官が陣中見舞いとして御祈祷札と共に帷子5反を贈ったとされ、その帷子が高宮布であると記されています。江戸時代には彦根藩主・井伊家からもその生産を奨励されたと言われて います。時代と共に、白布(生平)から縞布(高宮縞)・藍染縞が可能となり、一般の着物として使用されるようになりました。 |