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5)浮経織(うきたており) ジャカード機を用いた先染紋染物で、紋経糸を使用し、2色以上の経糸を高い密度で整形して織られる重ね織です。1cm間の密度を150本以上使用した経糸を使い、紋様は「浮きたて」と「絵緯(えぬき)」で表現されます。 6)経絣紋織(たてかすりもんおり) ジャカード機を用いた先染紋織物で、経絣(たてかすり)糸を「手くくり」「板締め」または「型紙捺染」の技法で染めます。経糸と、絵緯という緯糸で紋様を表現します。 7)もじり織(もじりおり) 通常の織物は、経糸が緯糸に直交することを原則しますが、経糸が他の経糸と互いに絡み合い、織物表面に透けた空隙を生じさせる織物です。通常の経糸に「搦(から)み経糸」と呼ぶもう1本の糸が必要な織り方です。捩り織には、「紋振るい」や「変わり筬」を用いなど、特殊な織り方や装置を必要とします。夏の着物の「紗(しゃ)」・「絽(ろ)」・「羅(ら)」。 「伝統工芸としての特徴」 ・お召織は、次の技術又は技法により製織されたしぼ出し織物とすること。 1) 先染め又は先練りの平織り、綾織り若しくは朱子織り又はこれらの変化織りとすること。 2)お召糸に使用する糸は、下よりをした後、わらびのりその他の植物性糊料を手作業によりもみ込むこと。 3)お召糸のねん糸には、八丁式ねん糸機を用いること。 4)しぼ出しは、「湯もみ」によること。 5)たて糸の密度は、1センチメートル間100本以上とすること。 ・緯錦織は、次の技術又は技法により製織された紋織物とすること。 1) 「ジャカード機」を用いる先染め又は先練りの平織りの変化織り又は綾織り、朱子織り若しくはこれらの変化織りとすること。 2)製織には、「手投杼」、「引杼」若しくは「八丁以上の杼」、6枚以上の「伏せ綜絖」又は「引箔装置」を用いること。 3)紋は、よこ糸で表わすこと。この場合において、「八丁以上の杼」を用いて製織するものは、「縫取り紋」をすること。 ・経錦織は、次の技術又は技法により製織された紋織物とすること。 1)「ジャカード機」を用いる先染めの平織り又は綾織りとすること。 2)たて糸は、3色以上とし、2本以上の男巻から引出し一群とした後、手作業により筬羽一羽ごとに引き込むこと。 3) 「綾竹」の位置を修正するとともに、手作業によりたて糸の張力が均一になるように調整しつつ、製織をすること。 4)よこ糸は、「かげぬき」と「地よこ糸」とを交互に打ち込むこと。この場合において、よこ糸の密度は、1センチメートル間40本以上とすること。 5)紋は、たて糸で表わすこと。 |