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撚り回数 糸には、撚り数による分類もあります。撚り数の単位は、T/m で糸1 メートルあたり何回撚ったかで表します。また撚りの回数は、糸の太さによっても変わります。太い糸の場合は、撚りの回数が少なくなります。糸に掛ける撚りの回数が少ないことを「甘撚り」、多いことを「強撚(きょうねん)」と呼び、その中間のことを「普通撚り」と呼びます。甘撚りの糸は、柔らかく膨らみがありますが、強度が弱く毛玉が出やすくなる欠点があります。 撚りが有るか無いか、または撚りの強さにより ・無撚糸 ・甘撚糸 ・中撚子(普通撚糸/並撚糸) ・強撚糸 に分かれます。 *参考 織糸の場合(T/mは、糸が1メートルあたり何回転したかです。) 無撚糸 甘撚(300T/m)ニット用 中撚(500~1000T/m)織物用 強撚(1000~2500T/m) 極強撚(2500T/m以上) *参考 絹糸を作る方法 無撚糸を作る場合には、繭を熱処理し、水の中で引き伸ばし、袋状の四角形にします。これを真綿と呼び、ここから糸を引き出していきます。この方法で作った糸を紬糸といいます。 製糸を作る場合には、繭を熱湯につけ固まっている糸を解し、少しぬるめのお湯につけ、糸口から解きほぐし糸を巻き取っていきます。糸を巻き取る時に、自然に少し撚りがかかります。 また製糸の場合には、何個の繭を集めて糸にするかで糸の太さが決定します。繭によっても糸の太さが異なりますが、生糸の太さは「14中から21中」で表します。しかし製糸のみでは、20%から25%のセリシンが取り除かれていません。この状態からセリシンを除いた糸の事を「絹練糸または練糸」といいます。そして、セリシンの残量によって本練・七分練・半練と分類します。 |