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例えば木綿やウール
単体では長い糸を作れないので撚りをかけ、紡ぐ事により長い糸になります。短繊維である木綿や毛糸は、撚りをかけて糸にします。撚糸は、特殊な場合を除き規格の撚り方と撚り回数に仕上げます。そして、短繊維から作られた糸のことを「紡績糸(ぼうせきし)」または「スパン糸(spun yarn)」といいます。
注:採取する糸長は、綿= 3cm前後・羊毛= 10cm前後 となります。

撚りの種類について
(1)撚りの方向による分類
撚りの方向は、織物の表面の光沢や摩擦係数などに影響を与えます。右燃り(S燃より)、左燃り(Z燃り)に分類されます。
糸には、「紡績糸(スパン・ヤーン)」と「フィラメント・ヤーン」 の2種頬があります。スパン・ヤーンは、 「短繊維(ステープル)」 を集めた「わた」 に撚りをかけ、長い糸にしたもので、一つの繊維から作られる糸と、2種類以上の繊維を混ぜて作られる糸があります。フィラメント・ヤーンは 「長繊維(フィラメント)」を数十本撚り合わせ1本の糸にしたものです。
糸に撚りをかける場合、単糸の場合は左撚りとなり「Z撚り」と呼びます。単糸を2本撚り合わせて双糸にした場合は、右撚りの 「S撚り」 となります。この撚りの強弱で、撚糸の風合いが異なります。
(2)撚り数による分類 (T=回転数)
撚り数の単位はT/mで、糸1メートルあたり何回転したかであらわします。
・甘撚(500T/m)
・中撚(500~1000T/m)
・強撚(1000~2500T/m)
・極強撚(2500T/m以上)

撚り姿による分類
基本的には、4種類あります。
a) 片撚り
単糸または2本以上の糸を引揃え、SまたはZの撚りを掛けた糸です。光沢が強く、摩擦に弱く、引き揃えた糸の本数で2子、3子・・・と呼びます。
b) 双撚り(諸撚り):
片撚り(下撚り)のかかった糸を2本以上引きそろえ、さらに片撚りと反対方向の撚り(上撚り)をかけた糸です。片撚りと駒撚りの中間で、最もよく使われています。
c) 駒撚り:
双撚りと撚り方は同じですが、撚度(撚りの回数)がきつい撚糸です。摩擦には強く光沢が少ない撚り方です。
d) 飾り撚り(意匠撚り)
芯にある糸を包むように右撚りと左撚りをかけた糸です。強撚糸を使用しなくても多少の凹凸が出ます。また、「タスキ撚り」とも呼びます。