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東南アジアでは、インドネシアのバティック(無形文化遺産)やイカットをはじめとして各地で特徴的な織物が存在します。
中国では、紀元前3000年頃から高度な絹織物の技術が発達し、周辺国にも影響を与えています。中国の養蚕・絹織物の職人技術やリー族の繊維技術などがユネスコ無形文化遺産です。
北米南西部のプエブロ・ズニ・ユト等の部族は、古くから木綿を染色した糸を使用した毛布を織り、スペインから羊がもたらされた事で毛織物(ナバホ織り)が盛んになります。18世 紀以降のナバホでは、赤色の毛糸等で様々な紋様の敷物等を織り交易を始めました。
植民地時代のアメリカでは、イギリスの植民地政策のもとに原材料の生産を奨励されました。植民地からの羊毛や毛糸・毛織物の輸出や、植民地への羊毛製品・亜麻製品の輸入が厳し く制限されました。よって、生産される羊毛・木綿・亜麻等で簡単な平織が織られ、プリントや刺繍で装飾していました。
アマゾン熱帯雨林では、原住民がヤシの靭皮繊維で織った蚊帳やテントを使用していました。ヤシ繊維の布は、埋葬の副葬品・労働の対価・物々交換の通貨としての役割を担っていま した。
アンデス文明では、雑な紋様を表現する織物が発達しました。その技術はユネスコ無形文化遺産に登録されています。