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ウールの計算式は番手そのもので、1/1は1g=1mと表示します。
例:1/10…1g=10m
2/20…1g=10m(20÷2=10)
2/30…1g=15m(30÷2=15)
上記の様に割り算をして1g辺りの長さを計算します。この計算方法は、梳毛糸と紡毛糸のみに使用します。
注:ウールの梳(そもう)・紡毛糸について
梳毛織物・・・・・梳毛糸を使って織られた薄手の織物で表面はなめらかです。
紡毛織物・・・・・紡毛糸を使って織られた厚手の織物で表面は毛羽立っています。

*生糸
1)デニール
繭からとった生糸の太さは、「d」デニールと読みます。110d(110デニール)は、110中という表し方をし、平均して110dと同じです。
「110中2」は110dの絹糸を2本撚り合わせている糸で、110×2で220dとなります。また、9000mの長さで1gの重さの糸の太さを 「1デニール」と表します。よって、「1d=1g=9000m」となり、9000mの長さで10gであれば「10デニール」となります。そして1デニ ールは、10デニールよりも軽い(細い)糸ということになります。この様に一定の長さに対して、どれだけの長さになるかで糸の太さを表す方式のこ とを「恒長式番手」と呼びます。(恒長式番手の糸は、数字が大きくなるほど糸は太い)
絹は、蚕の繭からとられる一本の長い糸から出来ています。他の天然繊維とは異なり、極細の一本の長い糸を数本撚って太い糸が出来上がります。よっ て長繊維の分類に入ります。但し、絹糸は種類が多様なのでdから長さを求めることに煩雑さや無理がありますので、ウールと同様の番手を使用する糸も あり、絹の枠周と上げ数から長さを割り出したりします。

― 参考 ―
1)上げ数(回数) 1綛に何回巻かれているかの数字で、1.27mの枠周×2000回の上げ数=2540m=1綛の全長で計算します。そして、枠周は、綛の1周の長さをいいます。