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竹筬製作時に使用する筬羽銘柄の表示はタテ糸を2本入りした総タテ糸本数で表現しています。したがって筬の羽数は1/2になります。羽密度15/cmの時は15×2本×40㎝=1,200本のタテ糸本数になりますが、表は千四(1,400)の使用になっております。これは標準的な筬を組む時には筬の空間率(糸の通る所)を高める為に15%ほど薄い筬羽を使用するためです。しかし、例えば、大島紬の15.5ヨミは標準なら15.5×2×40cmは1,240本×1.15≒1,400を使用すべきですが、大島紬は全く逆で、千〇八十(1,080本)、15%厚い筬羽で組みます。さらに筬の天地も8㎝を7.5cmと低くし、筬羽の焼きも、赤焼きではなく白焼きです。この筬設計は織元さんと現地の竹筬屋さんとの相談で可能でした。糸は節のない生糸21デニールの8本撚糸、文様は点の十字絣、染色は黒の泥染め糸の織物設計です。結果、上記の仕様での竹筬を鹿児島で製作され供給でした。廃業でこの伝承は途切れ、全国の筬の調査と勉強が必要なのですが・・・ 
*筬は一尺五分(39.7cm≒40㎝)を基準(日本竹筬工業の規格)

※以上の文章の見解は私の今までの経験の積み重ねを 基にまとめたもので、誤りもあるかもしれません。新しい ご意見や誤りの箇所がございましたら、ご指摘をよろしく お願いいたします。

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