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撚糸業撚糸
 
撚糸機種類には、昔からの八丁撚糸機・洋式のイタリー式やリング式 等があります。
撚糸業撚糸には、湿式と乾式があります。
湿式では、生糸を糸繰り機で枠に取り、水に浸してから、合糸機で必要本数を束ねて木管に巻き取ります。それを撚糸機に掛け、指定の回数と方向に撚ります。途中で水に浸すのは、 糸が水を含むことで静電気を防止し、糸にかかるストレスを小さくするためです。
乾式は、水に浸けない方式で、空気の乾燥は糸によくないため、現在でも機械は土間に設置しており、機械が止まった夜に水をまいて、湿度を保つようにしています。
絹の場合、生糸(セリシンが付いた生の糸)を柔らかくして撚糸する方法です。しかし水しぶきが飛び作業が大変となります。乾式は、柔軟油剤を使用します。
方法では、糸引き出し式と糸引き込み式があります。
糸引き出し式には、八丁式・イタリー式、糸引き込み式には、リング式とフライヤー式があります。

下村撚糸では、リング式の湿式で座繰り糸や玉糸の撚糸を行っています。張り撚りの一種である撚糸業は、昔ながらの糸商(糸屋)や織物業の下請け的な存在で、一番早く衰退し、 廃業が進んだ業界です。これからは規格の撚糸は海外で撚糸し、生糸原糸でなく生糸撚糸で輸入される時代になるのではと思います。しかし、撚りの加減で織物の味、風合いは変わります。 規格糸では表現できない個性的な織物に撚糸の撚り加減の技術は必要で、その技術が途切れないように頑張りたいと思います。