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現在、試作竹筬は次の通りの方法で製作しています。
・合原さんによる全工程を一人で製作する方法
・西尾さんによる竹引きと竹筬羽の仕上げ工程に、大橋さん(元筬職人)が機械で組み、竹筬として仕上げる方法
・今里さんと角浦さんによる竹引き工程、小嶋さん(金筬屋「筬熊リード」主人)による竹筬羽の仕上げ工程を経て竹筬に仕上げる方法
があります。最近では、竹細工職人である森田さんが竹引き工程に参加してくださり、心強く思っています。大橋さんと小嶋さんには、古い竹筬の修理と組み替えによる再生も行ってもらってますので、竹筬の修理や再生をご希望の方は、竹筬研究会へお問い合わせください。

竹筬研究会では、2006年と2007年に沖縄の離島を含めた各織物組合と県の工芸技術支援センターで竹筬の調査と竹筬の製作の実技を含めた報告会を開きました。アンケート調査も併せてさせていただき、竹筬の需要と価格を含めた要望を多くいただきました。それらを出来るだけ多く取り入れ、要望に応えていかなくてはと考えています。皆様方のご意見、ご要望をお聞かせ願えれば幸いです。

既に現在、中国製の竹筬、また日本製の竹筬として「竹筬」が国内で再び手に入るようになっていることも認識しています。用途によってはそれらの竹筬で目的を達する場合もあるでしょう。しかし、われわれ竹筬研究会は、出来上がった竹筬で試織という実験段階を何度か経て、経過を見た上で竹筬の作り手と使い手が納得出来るレベルの竹筬を皆様へ提供することが重要と考えており、その上で生産・流通システムを確立したいと思っています。

竹筬研究会の情報はこのホームページと、2008年5月より発刊される『染織インフォα』(染織と生活社)の偶数月の広告欄によって、以前の『染織α』(同社)同様にお知らせさせていただきたいと思います。どうぞ、ご覧いただき、そしてご意見や情報をお寄せください。

2008年2月9日     竹筬研究会 会長:下村 輝