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・梅 酢 梅には「クエン酸」が多く含まれ、紅花から「紅」の色素を取り出す場合に、天然のクエン酸を染色の媒染剤として利用します。(平安から江戸時代まで利用されていました。) そして、青梅の果肉を薄くむいて干し、保存したものを「むき梅」と呼び、水または湯に浸して液を作ります。また、未熟な梅を籠に入れ、カマドの煙で黒く燻し、天日干しさせ た「烏梅」は、紅花染の発色剤として用いられます。 ・米 酢 ウコンを染める時の酸媒染、紫や茜の染め液を作る時に使用します。また、鉄漿を作る場合にも使用します。 ・クエン酸 梅酢に近い酸ですが、無色の結晶または粉末です。錫酸ナトリウムを中和させるために使用します。(紅花染に使用します。) ・酢 酸 古くは米酢が使用されていましたが、中世から梅酢が用いられています。コチニールはラック染め・蘇芳は紅花染めに使用します。染め液を作る場合に酢酸に水を加え、灰汁で煎 出した煎汁を中和させるために使用します。酢酸媒染の場合には酢酸を使用します。
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