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2.飼育
養蚕農家に配られた蚕は、桑の葉を食べて大きくなります。蚕は5齢の時期に、一生に食べる桑の葉のうち、80%を食べます。
※齢(れい)
ふ化から1回目の脱皮までの期間を1齢、2回目の脱皮までを2齢、3回目までの脱皮を3齢、4回目までの脱皮を4齢、4回目の脱皮から繭になるまでの間を5齢といいます。
脱皮前に桑の葉を食べるのをやめて、頭を持ち上げて眠ったようになります。これを眠(みん)といいます。

3.上蔟(じょうぞく)
蚕が繭を作る時期になると、体が「あめ色」に変化していきます。この状態になると、農家は蚕が繭を作り易くするために蔟(まぶし)に移します。これを上蔟(じょうぞく)と いいます。農家で一般的に使用されているのは回転蔟というもので、縦3cm、横4.5cmの枠が縦13列、横12列並んだ紙製枠10個1組を木枠でまとめて吊します。蚕は 上へ行こうとする性質があり、回転蔟の上に蚕が集まると、蔟が半転して蚕が蔟にまんべんなく繭をつくります。

4.収繭
蚕が繭を作ってから3日程たつと、繭の中で蛹になります。農家は蛹になるといよいよ蔟から繭を取り出し、出荷となります。現在の収繭は機械で行っています。


繭の種類

注:家蚕という分類を行う場合には、蚕種=繭の種類になります。 その場合には小石丸、正規21、ぐんま200 等の分類になります、色々な蚕種が存在し、それが黄繭と笹色繭、白繭で、その繭の状態が種繭であったり、切繭であったりします。

「種 繭(切り繭)」
種繭は糸取用繭を生産するための、産卵用蚕(カイコ)の繭玉です。繭は細長い日本種と丸みのある形の中国種(国産)があり、蚕(カイコ)は取り出し済みです。