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南部古代型染(なんぶこだいかたぞめ)

正藍や植物染料(紫紺、茜など)を用いて木綿や紬に型染をします。南部藩政時代に武士の裃や小袖に染めた型を現在も使用しています。 図柄は、小紋、絣、南部竹割(南部家の紋章)など三百種類ほどあるようです。
甲斐国(山梨県)南部郷の染師 蛭子屋善助が、領主南部家の旗指物や陣羽織を染めていた時代が起源と言われています。この時代の古代型染は一 枚型での型染で、型染に用いられる型紙とその型彫り技術は代々うけ継がれています。型染の模様は、数百年もの間伝承され、主に正藍を用いた 引染(刷毛に染料を含ませ地色を染める方法)です。


南部紫・茜しぼり染

紫根染は、ムラサキ・茜染はアカネという植物の根を使って染めた草木染です。大枅・小枅・立涌の昔からの柄に加え、独自に考案した柄が 800種にも及んでいます。絞りは地元の手仕事で行われています。鎌倉時代に南部地方へと伝わりました。南部藩政時代に藩の手厚い保護の下に生産 されましたが、明治維新後途絶えました。しかし、大正5年に南部紫根染研究所が設けられ復興を後押ししました。



南部千厩紬(なんぶせんまやつむぎ)

南部千厩紬の起源は、「平泉文化」頃と言われています。古い伝統と技術を受け継ぎ昭和52 年に復活します。古くから全国でも数少ない製糸工場で生産される糸に、「精練、染色、手織り」と一貫した作業を行っています。最近では、天蚕糸を使い手織りしています。