戻る |
能州紬(のうしゅうつむぎ) |
輪島市門前町にある絲藝苑という会社の創設者である上島洋山氏によって考案されました。ワカメなどの海草と植物を染料にして、手すくい織という手法で絵を描くように作ります。 「海草(うみくさ)染め」 日本海でとれる海草の色素で糸を染める技法です。コンブ、ワカメは若草色、ヒジキは濃茶色、 カジメは紅色、ギバサは黄色、ホンダワラはベージュに染まります。何色もの色糸を織り込んでいく「手繍織り」技法です。 注:手すくい織 綴に似た技法で、主に紬糸を持ち、手織った織物です。木製の舟形をした織機用具の杼に緯糸を通して、経糸をすくいながら下絵の模様に織っていく技法で、綴織に近いものです。 |
小松綸子(こまつりんず) |
石川県小松市で生産されている絹織物で紋織を生かした綸子です。 古くから絹の名産地として知られ、聖武天皇(在位七二四〜七四九)の頃に「加賀絹」という平絹が朝廷に納められた記録が残っています。室町時代に、将軍家献上品となり加賀絹の名は知れ渡ります。江戸時代に藩主・前田利常の保護を受け、1637年に絹造会所が設立されました。明治時代にはドビー機・バッタン機・ジャガード機が導入され、紋八端・紋平絹・紋羽二重など紋織物が生産されました。綸子が初めて織りだされたのは大正時代で綸子の一大産地となっています。 |