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竹筬の製作過程についての詳細説明
9)羽切り
羽切り台で、羽揃えした束を筬の外天地+5厘の長さに切る。
外天地の長さ 
大島:鯨尺2寸
絹 :鯨尺2寸1分
綿 :鯨尺2寸4分

    
                   羽切りの手の位置


①最初、皮のほうを上にして糸で束ねたほうの端を少し切り落とす。

②筬の羽の束を
・刃を下ろす所のガイド・長さを揃える台・その間にあるガイドの3点に、きっちり揃えて左手で長さを揃える台のほうに束を押しながら、右手人差し指で筬の束が崩れない様に押さえ、掌に力を入れ一気に切る。
(筬の羽の束がきっちり揃っていないと羽割れの原因となる)

③切ったらすぐ、割れた羽がないか、羽の角に左親指先を当てペラペラめくって調べる。
悪い羽があったらそれを除き「たし羽」する。この時、切れていない羽は、左手の人差し指と中指の間に挟んで持つ。

④揃えた筬羽は、切れたたばの半分を上下ひっくり返し(皮の向きは変えない)、台の釘の間に皮の方を左(羽切りする方)に揃えて置く。羽揃えした筬羽から4回分(並四ツ)切り取れる。

⑤8回切り終えたら、2たば分を1つに糸で絡げ1束にする。この時皮の方が判る様にVの字に広げて糸を絡げておく。

⑥羽切りした1束を16個分たばねておく。
16束分を1本の金箱(金がまち)に入れる。4束分で1本の筬になる。羽切り用の刃は、銑が正直台で使えなくなった物を刃の角度を小さく研ぎ出して使っていた。 刃を止める所は、ゆるみがあるので布を巻きツメをかう。長さを決める台は、ほんの少し前に傾ける。