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竹筬の起源は、不明ですが、古くから使用されてきました。一方の金筬は、ジャガードや力織機が導入された明治期にヨーロッパから一緒に伝えられました。 力織機の進展にともない金筬が普及して行っただけではなく、耐久性の点から手織りにも金筬が浸透していきました。現在では一部の伝統織物や竹筬の愛好家を除いて、大半の人が金筬を使用しています。手織でも現在、主に金筬が 主流となっていますが、伝統的な手織においては竹筬へのこだわりがあり、調達上の問題が生じています。

*竹筬の調達が問題となっている産地
結城紬、本場大島紬、宮古上布、読谷山花織、読谷山ミンサー、琉球絣、与那国織、八重山ミンサー、八重山上布等


筬の選び方は、
・何を織るか
・どのように織るか
・どの程度の打ち込みにするか
・糸の強度撚度など
を考えて決めます。
筬の数字の意味は、一寸間(鯨尺1尺の1/10)にある筬目の数で、10羽は1寸に筬目が10目あります 筬の数字が大きいほど筬目が細かく、小さいほど粗くなります。
糸を通す隙間のことを「筬目」といい、筬目の粗さ細かさの単位を「羽(は)」と表します。「鯨寸間筬」で、8羽から70羽まであります 10羽、15羽、20羽のように5の倍数の羽数が多いのですが、8羽、12羽、18羽、48羽の4種がその 間に入り、その中から織の計画に沿った筬を選びます。