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竹筬の技術

竹筬は、織機で使用する竹でできた道具で、手織り機で経糸を整えて、緯糸を真直ぐ打ち込んでいく為の道具です。葦から始まったという筬は、長らく竹製が主力でした。英語でリード(reed)と呼ばれています。筬羽が櫛の歯のように一定間隔に並べられ、両端が固定されています。
織物を織るために筬が織機に取り付けられている状態では、筬羽と筬羽の間に経糸が通されています。そして、筬が前に動くことにより、筬羽が緯糸をすでに布となっている側へと強く押し付けます。この繰り返しで緯糸は、固く締め付けられて新しく布が織られます。
筬は手織でも現在では、主に金筬が主流となっていますが、伝統的な手織においては竹筬へのこだわりがあることから調達上の問題が生じています。
竹筬の利点は、弾力性があるために経糸の節も多少であれば通るので風合いが出ると好評で、今でも手織の人には愛好されている。
筬羽の密度は、変更が可能で、羽/寸、羽/cmなどと表示されます。
竹筬の調達が問題となっている産地は、結城紬、本場大島紬、宮古上布、読谷山花織、読谷山ミンサー、琉球絣、与那国織、八重山ミンサー、八重山上布 等で、特に沖縄の産地において大きな問題となっています。