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地点b (今年納入竹の林当研究会竹材分類記号「岐阜E」) 東向き緩斜面。急峻ではないが谷あいで複雑な地形で、歩きにくい。入り口に比べ奥行きが深い。未開の藪の部分を含め、供給力はあるが、地境の不明瞭な地点もあるため全体像がつかめていない。 |
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地点c(他業種へ納入の竹林) 西から南向き緩斜面。ほとんどが中-小径の竹。稜線にかけてまばらに大径の竹が生えているため、少量の切り出しなら対応できる。 |
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地点d(数年前に当研究会納入の林、年度・分類記号不明) 東向きから稜線をこえて谷あいへ奥行きある林。手前の方は切り出した実績があるが、奥へは上り下りがあるため、搬出が大変困難になる。優先的に供給源とするには向かない |
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= 総 評 = 近年、一次加工の竹材(竹べら)は事業者の激減に伴い安定供給が困難である。現在、当研究会は原料の立ち木を直接切り出してもらっている。当研究会が毎年確保する原料の真竹は立ち木100本前後。各地の竹の質が低下する中、 少しでも良質な竹の確保のため、常に新しい地点を含むよう、それを数ヶ所に分けて切り出すよう依頼している。近接地域に於いても各竹林竹藪には個別の特徴があり、ひいては竹の性質に大きく関与すると推察された。 毎年毎回、竹の質を見極めて使用するのは容易ではないが、少しでも多くの試験を重ねて、良質な材料による良質な竹筬を製作するよう今後も心掛ける。 昨年度あたりから、今回調査を行った地点の竹からも、やや良質の竹材が得られているという報告が幾つか上がっている。いま少しの検証と、データの整理が済み次第、改めて報告したい。 |