豊田記念館に展示されているガラ紡績機の構成図
ガラ紡績のしくみ
1)駆動軸の下ゴロからハヤ糸と呼ばれる電動ロープによって、原料綿(よりこ)を詰めたツボ(綿筒)が回転します。
2)上ゴロ(糸枠駆動軸)の回転によって糸が巻き取られますが、ツボ内のよりこの表面では巻き取られる糸の張力により綿繊維が引き伸ばされる事で、撚りがかかりながら糸が紡ぎ出されて行きます。
3)ツボの回転は、巻き取り速度が少しだけ早く設定されている事から次第に撚りが強くなり天秤がバランスを崩し、ツボが徐々に吊り上げられます。よって、ツボと遊鼓(ゆうこ)の羽根(クラッチの役割をします。)のバランスが崩れツボの回転が静止します。
4)ツボが止まっている間も巻き取りによる引き伸ばしが行なわれる事により、撚りが甘くなります。そして、ツボは下降し再度遊鼓(ゆうこ)の羽根と接触して回転が始まります。
上記の繰り返しが行なわれる事で、糸が出来ます。ガラ紡績機は、綿に回転を与えて精紡するという特徴を持っています。洋紡績は、糸自体に回転を与える事で精紡されます。
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