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染織について
 
 染色について
染織とは、布を「染める・織る」の総称です。織物は布を作る過程であり、染織は繊維を使用し布を作る過程と染める過程を含めた概念になります。よって、「染織」は「織物」と同じ分類になります。
  染料を織物の繊維の中に浸透させ、その織物に模様などを染めつける技法を「染色」と言います。織物の上に、型紙 または印型を載せて染める捺染法・織物に染料が付着しないように糊やロウ 等で文様部分を防染し、染料に浸す浸染・型の間に織物をはさんで染料を注入する板締法 等の基本的 染色法があります。
 
 
植物染料について

   
媒染剤について

植物染料は、花・果実葉・樹皮・根・茎 等の植物から採取される染料です。よく使われる植物染料は、藍・茜・紫根・ 紅花・蘇芳(すおう)・ 刈安(かりやす)・木蘗(きはだ)・一位(いちい)・五倍子(ごばいし)・梔子(くちなし)・楊梅(やまもも)・鬱金(うこん)・槐(えんじゅ)・櫟(くぬぎ)・福木(ふ くぎ)・浜茄子(はまなす)・丹殻(たんがら)・黄はだ・紅露(こうろ)・矢車(やしゃ) 等です。

媒染は、染色の過程で染料を繊維に定着させる工程です。媒染を必要とする染料を「媒染染料」、媒染に使う薬品を「媒染剤」といいます。(ウコンやキハダ 等の媒染を必要としない染料も有りますが、天然染料の多くは媒染を必要とします。)また、染料に浸す前に繊維を処理する「先媒染」、染料に漬けてから処理する「後媒染」、染色と同時に媒染処理する「同時媒染」に分類されます。


参   考


染織の歴史

 染織の略年表   染織関係の主な美術館リスト